追い剝ぎが上手にできずに悩む彼に、牧師さんが上品に金品を奪う方法を提案してくれます。今も見かけるあの方々は、この山賊の息子の名残だったんですね。気になる方は映像を探してみてくださいね。
飲酒をめぐって様々な契約を悪魔と交わす主人公ですが、最後は契約期限を「樫の葉が落ちるまで」とし、樫は常緑樹で全ての葉が落ちることはないので、悪魔に命を渡さずに済んだという話です。途中、飲酒により科せられる強制労働の描写がシュールで面白いですが、そもそも主人公のアル中が悪いのに悪魔撃退でめでたしめでたしってなんじゃそりゃ!という気持ちが残りました笑。
原作を読む前にこの作品を見ると、見事にぞっとする良作ですが、原作2つを読んでみると、リラダンの希望は超えられてない印象です。こちらが気に入った方はリラダンの残酷物語という短編集、オススメします。
割られた薪たちの春と、それを邪魔しにくるカラス、最終的にはカラスは火あぶりにされ、薪が勝利するも、薪は薪なので火に焚べられて終わり、というシュールな短編。
薪たちに中途半端に人間の顔が描かれていたり、火が草を使って描写されているところがなかなか面白いです。
ホラーというジャンルにするには違和感があるようや気もしますが、見終わった時の気持ちは紛れもなくホラーです。ホラーとは何かを考えさせられる作品ともいえます。シュヴァンクマイエル本人が冒頭に出てきて自ら解説をしたり、本当の精神病患者を使って精神病棟を描くなど、斬新なつくりです。不思議と何度も見たくなる、でも二度と見たくない映画です。でも明日も見ます。
はじめまして管理人です。