と、全く期待しないで見始めましたが、昔の失敗で臆病になってしまったという設定に納得。寺島しのぶとの正反対のキャラクターの利点を生かして依頼人を助けるさまもメリハリがあって楽しめました。
毎回の依頼人が女性(ゲイという例外もありましたが)というのも、興味と共感が持てて良かったです。
(ミルキーウェイの窓際でお茶してたらそら目立つわ!とか突っ込みつつ)
まるで昔のテレビ東京のドラマみたいな安っぽい雰囲気とストーリー…嫌いじゃないです。
要潤、仕事選べ!とか、佐々木希、棒読みなんとかしろ!とか、もう突っ込みどころが沢山で楽しかったです。
真面目な感想としては…挫折した主人公が、昔の知人から馬鹿にされるような水商売の世界でも、腐らず上を目指す姿に好感が持てましたね。
どうして彼らがそういう行動に出たのか、そこに至るまでの背景や心情が丁寧に描かれていて良かったです。
ミステリーというよりヒューマンドラマとして見ていました。
配役が良いですね。この人あまり見たことないけど演技上手いな〜という役者さんを起用しているのが嬉しいです。
食堂のカウンターに自分も座っている気になれるカメラワークも好きです。
ストーリーは下手をすると陳腐になるギリギリですが、あの食堂の雰囲気が好きで見ているようなものです。
人物の入れ替わりのドラマということで、使い古したネタだなと思っていましたが、不倫と不治の病というこれまたありがちなテーマを絡めつつも、全く下品にもならず、全ての登場人物を優しく包むようなラストでとても良かったです。
谷村美月が好きなので、彼女の役だけちょっと可哀そうだったかな。でも彼女にとっては、あれが幸せへの道なのかもしれませんね。